前回はFTPを利用して、ストレージを自分のPCから操作する方法を利用しました。
しかし、外部からは自分のストレージにアクセスできないという問題があります。
今日は外部からもアクセスできるようにするQuickConnectについて見ていきましょう。
QuickConnectとは何ですか?
Synology NASがインターネット経由で接続できるようにサポートするサービスです。
つまり、ネットワークに関係なく、ネットに接続されていればアクセスできます。
この点を利用して、外部からストレージを使えるようにしてみようと思います。
NASのウェブページに移動し、以下のようにアプリケーションを実行してください。
メインメニュー > コントロールパネル > 外部アクセス > QuickConnect

そして、「QuickConnectを有効にする」を選択してください。
Synology NASの手順に従って進めることでQuickConnectが有効になります。
さて、次にポートフォワーディングを行う必要があります。
ポートフォワーディングとは何ですか?
まず、ポートについて理解する必要があります。
ポート(Port)
機器やサービス、サーバープログラムなどと接続するためのプラグです。
簡単に、電源タップ(Power Strip)で例えることができます。

電気を受け取るプラグと、電気を供給するコンセントで構成されています。
例えで説明すると、以下のようになります。
1. 家庭用ルーターは電源タップ。
2. そして、LANケーブルで接続するコンセント。
3. そして、コンセントに接続されたNASは別の電源タップ。
4. そして、NAS管理ページに接続されたコンセント…
私たちは、この電源タップに外部からアクセスできるようにコンセントを開放し、
4番のコンセントへのアクセス要求を、2番のコンセントに転送する作業が必要です。
これがポートフォワーディング(Port Forwarding)です。
Synology NASは、デフォルトでは5000番ポートで開放されています。
私たちは、このプラグを管理する電源タップにアクセスします。
PCで次のように実行してください。
Windows検索 > コマンドプロンプト(cmd) > ipconfig
と入力

デフォルトゲートウェイが、
私たちがアクセスすべき場所(インターネットルーター)です。
ブラウザでデフォルトゲートウェイのアドレスを入力してください。

このようなページが表示されれば、正しくアクセスできています。

ID、パスワードはインターネットルーターの初期値が記載されていることが多いです。ルーターは機器ごとに異なるため、各自で確認してログインしてください!
ログインしたら、メニューからDHCP割り当て情報を探してください。

ここで、電源タップに接続されたコンセントの情報、
つまり、インターネットルーターに接続されている機器を確認できます。

このように見ると、NASには 192.168.219.130
という番号が割り当てられていることがわかります。
固定割り当てにしておけば、接続が切断されて再接続されてもIPアドレスは変わりません。
では、ポートフォワーディングの設定に移りましょう!
ネットワーク設定 > NAT設定(ポートフォワーディング設定)に移動してください。


もう一度、電源タップの例えを見てみましょう。
1. 家庭用ルーターは電源タップ。
2. そして、LANケーブルで接続するコンセント。
3. そして、コンセントに接続されたNASは別の電源タップ。
4. そして、NAS管理ページに接続されたコンセント…
ここで言う
サービスポートは2番(ルーターの外部ポート)、
IPアドレスは3番(NASなどの機器のアドレス)、
内部ポートは4番(NAS上のサービスポート)になります。
私たちは、
4番のコンセントへのアクセス要求を、
2番のコンセントへ転送するように設定します。

- サービスポート(外部ポート): 5000
- プロトコル: TCP/IP
- 内部IPアドレス: NASのIPアドレス
- 内部ポート: 5000
このように入力してください。
そして、同様にサービスポート、内部ポートを5001番でも登録してください。
これでポートフォワーディングは完了です!
有効になったら、スマートフォンでテストしてみましょう。
モバイルデータ通信に切り替えた後、DSMのURLで接続できるか確認してみましょう。
QuickConnectのURLは、次のような規則になっています。
http://QuickConnect.to/{QuickConnect ID}


さあ、このように外部からでもQuickConnectで自分のNASに接続できることが確認できました。
これで、外部からQuickConnectを通じてNASにアクセスできるようになりました。
ポートフォワーディングの概念が含まれたため、記事が少し長くなりましたね。
次の記事では、QuickConnectを通じてストレージにアクセスする方法について見ていきます。